治療コンセプト

treatment concept

糖尿病とは?

糖尿病は、インスリンの働きが低下することによって発症する病気です。
糖尿病というと“尿に糖が出る病気”と考えられがちですが、これは糖尿病の一つの症状にすぎません。
重要なのは、血液中の糖分(血糖)が異常に高い状態(高血糖)が続く事です。高血糖を放っておくと、眼や腎臓の障害、心筋梗塞や脳梗塞を起こし易くなります。膵臓から出るインスリンの量が少なかったり、インスリンの働きが低下したりすると、身体が血糖を利用する事ができなくなり、その結果、高血糖が引き起こされるのです。そこで、糖尿病の治療はインスリンの出を良くしたり、インスリンの働きを改善させる事が目的となる訳です。
そのためには、まず食事療法、運動療法をきちんと行い、その上で、薬物療法を適正に行うことが必要となります。

糖尿病と診断されるまでの検査

  1. 空腹時血糖値
    前日の夕食後、何も食べず翌朝、血糖値を測ります。
  2. ブドウ糖負荷試験2時間値
    10時間以上絶食した状態で1度目の採血。
    次に75gのブドウ糖液を飲み、その2時間後に再び血糖値を測定します。
  3. 随時血糖値
    食事の影響を考えず、血糖を測定します。

1と2の検査結果により、正常型、境界型、糖尿病型の3つに分類することができます。

血糖管理に気をつけて、今までどおりの生活を

糖尿病は一生つきあっていかなければならない病気です。
しかし悲観的なることはありません。きちんと治療を続け、血糖値を良好にコントロールしていれば、仕事も続けられますし、出産することもできます。
空腹時血糖値110mg/dL未満、食後2時間血糖値140mg/dL未満を目標に血糖コントロールを続けていきましょう。

糖尿病とつきあうコツは自分自身を管理すること

糖尿病をうまくコントロールしていくために、気をつけたいのは栄養・運動・休息、そしてストレス解消の4つの要素。
これは糖尿病患者さんだけでなく、すべての人にとって健康な生活を送るうえで大切なことです。
糖尿病治療の主治医は自分自身だと自覚し、規則正しい生活を心がけて、「一病息災」をめざしましょう。

きちんとした血糖コントロールが合併症を防ぎます

血糖の高い状態が続くことにより起こる、体のさまざまな部分の障害を「合併症」と言います。将来、合併症を起こさないためには、血糖コントロールが大切です。
血糖自己測定に加え、1~2ヶ月前からの血糖値がわかるHbA1c(ヘモグロビンエー・ワン・シー)の検査を、病院で定期的に受けましょう。合併症を予防するには、このHbA1cが6.5%以下を保つよう努力することが必要です。

糖尿病三大合併症

  1. 糖尿病性網膜症
    単純網膜症→前増殖網膜症→増殖網膜症と進行し最悪の場合は失明に至ることもあります。
  2. 糖尿病性腎症
    早期腎症→顕性腎症→ネフローゼ症候群→腎不全と経過。腎不全になると、人工透析が必要です
  3. 糖尿病性神経障害
    下痢/便秘/しびれ/はきけ/胃もたれ/筋力低下/下肢疼痛/こむら返り/失禁/たちくらみ/など

糖尿病によって起こる大血管症の例

  1. 脳梗塞
    脳に動脈硬化が生じ、脳梗塞や脳血栓になると、めまい、顔面や半身の麻痺、意識障害などの症状がおこります。
  2. 心筋梗塞
    心臓の血管の内側が狭くなり、狭心症や心筋梗塞の危険が高まります。糖尿病性神経障害のせいで、痛みを感じないこともあるので注意が必要です。
  3. 糖尿病性神経障害
    下痢/便秘/しびれ/はきけ/胃もたれ/筋力低下/下肢疼痛/こむら返り/失禁/たちくらみ/など